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19 Jun 2018

米国の北朝鮮に対する経済制裁の現状と今後の展望

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North Korea LEGAL UPDATE + 2018.06.

米国の北朝鮮に対する経済制裁の現状と今後の展望

1. 背景と展望: 対北制裁下で変化の兆しを見せる南北経済協力の展望

先月板門店で行われた南北首脳会談や来月シンガポールでの開催が予想される米朝首脳会談などを契機に南北関係が上向きとなり、また北朝鮮の非核化が現実味を帯びてくるなか、北朝鮮関連事業に対する関心が一段と高まっています。しかし、トランプ米政権は、北朝鮮に対する経済制裁(「対北制裁」)の緩和や解除は、北朝鮮核問題の完全な解決が前提であるとし、そうした基本姿勢は最近トランプ政権が対イラン制裁を再開したことにもよく現れています。そのため、米国は今もなお対北制裁を維持·強化し続けており、米国人が北朝鮮との取引きに関与することを全面的に禁じています。したがって、北朝鮮との取引きに米国の金融機関など米国人が直接または間接的に関与した場合、制裁を受けるおそれがあります。また、米国は一定の類型の北朝鮮関連取引きを二次的制裁(secondary sanction または secondary boycott)の対象としているため、韓国企業のように、米国でも北朝鮮でもない第三国の企業であっても、北朝鮮との取引きにより米国の対北制裁を受ける危険があります。そのため、南北の経済協力が活性化しても、今後韓国企業は下記に示す米国の対北制裁に留意した上で、北朝鮮との事業を進める方策を探る必要があります。

2. 対北制裁の対象となる分野及び行為: 対象は包括的かつ広範囲

米国は一昨年に北朝鮮の核実験及び長距離弾道ミサイル発射実験に対抗すべく、大統領令(第13722号)及び議会の法律により、① 北朝鮮政府と朝鮮労働党の資産凍結、② 運送、鉱業、エネルギー、金融など北朝鮮の特定経済部門に対する制裁、③ 金属、黒煙、石炭、ソフトウェアなどに関する北朝鮮との取引きの禁止、④ 北朝鮮の人権侵害、海外への労働者派遣、サイバー安保、検閲などに関する行為の禁止、⑤ 対北輸出および新規投資を禁止する対北制裁を実行しました。

そして昨年、米国はこれに加え、大統領令(第13810号)により北朝鮮の建設、エネルギー、金融、漁業、情報技術、製造、医療、採掘、繊維、運送業に従事する者、北朝鮮の港湾、空港を所有、統制する、または運営する者、北朝鮮との物品、サービスまたは技術に関する重要な取引きに関与する者、北朝鮮政府または労動党の経済的利益を創出する商業活動に関与する者、大統領令(第13810号)により資産が凍結された者を支援する者との取引きを禁止しました。また、北朝鮮への航空、海運、金融に関する制裁も強化しています。そしてさらに、米国は2017年8月に施行されたロシア、イランおよび北朝鮮に対する包括的制裁法である「Countering America’s Adversaries Through Sanctions Act(敵対者に対する制裁措置法)」によって北朝鮮に対する制裁を一層強化し、北朝鮮政府の外貨収入源を断つために貴金属の購入、ロケット、航空機またはジェット機の燃料供給、海運分野、金融取引き、石炭、鉄、鉄鉱石の購入、纎維の購入、北朝鮮政府への送金、原油、石油製品、天然ガスの提供、オンライン賭博、食品、農産品の購入、労動者の輸出および強制労動により生産された物品の輸出、運輸、採掘、エネルギー、金融サービス分野の取引きなどに関する全面的な制裁を定めました。

3. 制裁の中身: 企業の事業撤退を促す強力な制裁

北朝鮮との事業を進めるなかで、上記のような広範囲にわたる対北制裁に反する場合、米国内の資産が凍結され、関係者との取引きが禁止される可能性があります。また、北朝鮮との取引きに米国の金融機関など米国人が介入する場合、かかる介入を招いた韓国企業のような第三国の人々もInternational Emergency Economic Powers Act (IEEPA)などの関係法令により民事·刑事上の責任を問われるおそれがあります。さらに制裁違反の分野や行為によっては、米国の外国為替市場、金融機関、政府調逹への接近を断たれたり、出入国制限などの制裁を科され、グローバル事業を展開する企業が米国の対北制裁を受けた場合には、事実上の事業の撤退を宣告されるようなものであり、大きな打撃を受ける可能性は否めません。

4. 対北制裁の対処方法: 専門家との十分な事前相談がカギ

米国と北朝鮮の関係改善が持続する場合、対北制裁の相当部分が緩和される可能性も期待できますが(この場合にも最近のイランのケースのように米国が制裁を再開する可能性もあります)、現時点では上記のような米国の対北制裁法令により、北朝鮮との取引きには相当な制約が伴います。

したがって、北朝鮮事業を進めていたり、北朝鮮への進出を考えている企業は、こうした点を念頭に置き、事業に対する制裁の危険性を充分に考慮する必要があります。そのため、企業としては、信頼できる専門家のアドバイスを受けて、当該事業が許容され得るものかどうかを事前に正確に診断し、場合によっては米国政府から当該制裁の執行を猶予する旨の確認をとるLicenseをあらかじめ取得するなど、対北制裁に留意しながら新しい事業の機会を模索していく必要があるでしょう。

律村 北朝鮮チームの紹介

① 豊富な実務経験と高い業務遂行能力
- 1990年代後半の南北経済協力事業の火付け役となった現代商船、現代峨山の金鋼山観光投資事業や開城工業団地投資事業、現代建設の北朝鮮軽水炉関連事業などにおいて事業開始当初から法的アドバイスを提供
② トップクラスの専門家で構成された専門チーム
- 対北制裁関連の業務経験が豊富な経済制裁法の専門家、大統領直属の対北政策担当機関である北方経済協力委員会の専門委員、北朝鮮法の専門家、北朝鮮関連事業の経験が豊富な現代グループ出身の専門家および律村の各分野専門の弁護士で構成
③ 対北事業に対する実効性の高いアドバイスの提供
- 対北事業は事業リスクが高く、多角度からの検討が必要な事業
- こうした対北事業の特徴を考慮し、最適なアドバイスを提供
主な業務領域
- 対北制裁
- 対北経済協力投資事業
- 対北投資租税/金融
- インフラ投資
- エネルギー投資
- 損害賠償 / 損失補償紛争
- 外国企業の対北投資
- 対北政策

Disclaimer
以上の内容は米国の公式発表資料の内容にもとづくものであり、一般的な情報提供に過ぎないため、具体的案件に対する十分な検討を行わずに本書を根拠に措置を取ることは危険です。また本書は貴社と何らの契約関係も結ぶことなく、単に参考資料として提供されるものであるため、法務法人(有)律村は本書に誤りがあったとしても、その法的責任を一切負いかねます。

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